少し黙って





「臨也さーん!」


名前は今日もまた時間通りにやってくる。1分1秒のズレもなく


「何か用?」


ドアを開けて名前を向かえる。この子は下手に無視した方がうるさくなることは最近わかったからね

名前はにやにやしながら部屋に入ってくる。ちゃんと「お邪魔します」って言えるとこだけは評価してあげよう


「臨也さん、臨也さん!聞いてくださいよー」

「あー、はいはい」


ソファーに座った瞬間、テーブルをばんばん叩いて興奮し始める名前、迷惑だよねぇ。本当に


「今日ですね、静雄さんに会えたんですよー!しかも偶然!もうこれは運命ですよね!?運命としか言いようがない!それでですね静雄のバーテン服が今日三枚目のものでしてね、昨日着てた五枚目のも大変お似合いになっていたのですが、今日の静雄さんは一段と格好よかったんですよ、それでですね、煙草の自販機の前で高ぇ…って呟いてたんですよ!もうその姿の可愛さと言ったらたまらないんですよっ!しかも「うん、分かった。ストップ」…えー」

「喋って喉乾いたでしょ?ちょっと待ってて紅茶淹れてくるから」

「あ、すいませーん」


こうやって止めないと止まらない名前の話。あぁ、もう頭が痛くなる…


―少し黙って

(シズちゃんの話とかもういいから)

臨也がどんまいな件
20120204

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