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白銀はお兄ちゃんがいないときはいつでも私の傍にいた。

お兄ちゃんが来るとまるで煙のようにその姿をあっという間に消してしまう。


「あれ、菜和。今だれかいなかったか?」


不思議そうにきょろきょろするお兄ちゃんに私はにこりと笑いかける


「ん、秘密」

「そっか。」


それ以上お兄ちゃんは何も聞かないで、私の隣に座る。優しいお兄ちゃんの匂いがした


「お兄ちゃん」

「どうした?」

「ずっと一緒にいてね」

「…うん。ずっと一緒にいような」


絡ませるお互いの小指と小指。

小さな私たちは、"ずっと一緒"と大きな約束を交わした

お互いに傍にいるための、秘密を隠し持ちながら――


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