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そしてついた旧校舎。

いつの間にかついてきていたニャンコちゃんにお兄ちゃんが怒っている

なんだか可愛いなって。



「…よし、二十一名。始めるぞー」


実行委員さんのその言葉に皆で揃って旧校舎の中へ。なにかが起こりそうな、そんな予感がまとわりついてきた

この肝試しでは、おどかし役はいなくてただ、校舎内をくじ引きで決めたペアで歩くだけらしい

私はお兄ちゃんと一緒のがいいってことで、くじを引かずにお兄ちゃんともう一人とで回ることになった

順番で出発しはじめる参加者の人達。

お兄ちゃんがニャンコちゃんと何かを話しているのが見えた。きっとくじ引きのときに増えていた手が気になったのだろう。

目を閉じて感覚を研ぎ澄ませば感じられる妖の気配。それからは嫌な気はしなかった


「お兄ちゃん、そろそろ私達の番が来るよ?」

「あぁ」


実行委員の笹田さんと話していたお兄ちゃんの服の裾を引っ張って、意識を私に向けさせる

…笹田さん、苦手だな。
お兄ちゃんに関わらせたくない

直感でそう思った。

そしてあっという間に回ってきた順番に、私とお兄ちゃんと辻さんの三人で旧校舎の奥へと足を踏み入れた

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