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発育★測定・前編・


「テュリ、身体測定しよう」




「・・・・・・は?」

キルの一言にテュリはぽかんと口を開けたまま固まる

「だーかーら身体測定しよーって」

「いや、何急に?どうしたのさキル」

「えー?嫌なのテュリリン?」「そのアダ名やめて欲しいな」

即ツッコミを入れジト目でキルを見つめるテュリ
しかしキルはそれをものともせずテュリの肩にぐでっとよっかかり、そのままテュリの頬を指でつついたりうりうりとちょっかいを出したが、全く相手をされないとわかった途端不機嫌そうに眉を下げる


「もぅ!こんな可愛いレディの頼みも聞けないのか紳士★」

ウインクしてぶりっ子するキル

「うん、じゃあそろそろ理由を教えてもらえる?」

を軽く受け流すテュリ
しかも綺麗な笑顔で言ってくるからキルは一瞬気圧されてしまった

100%スマイルって恐ろしいbyキルの心の声


「・・・んー、すごくすごく知りたい?そんなに?」

「うーん、話せるのなら教えてもらおうかな」

するとキルは彼の肩からゆっくり離れて、恥じらうように口元を手で隠し視線をさ迷わせ再びテュリに近づき耳元にそっと唇を寄せた

「仕方ないなぁ・・・一回だけだからね


理由はね
乙女的好奇心★」



「キル、頭を打ったならアニーかリフィルかコングマンの所へ行って診てもらおうか」

「酷い!!ボクの頭は完全に正常に働いてるよ!
てか筋肉の名前出すなぁ!この鬼!!」

「そっか、じゃあコングマンの所で決定だね」

「すみません!マジごめんなさい!本当の事言うからだから・・・
あぁちょっと!腕引かないで!あんな筋肉魂の筋肉バカの全身(内蔵含む)筋肉コンチクショウ野郎のとこに連れていくことだけは勘弁してくださいテュリ様!!
あ、鳥肌がぁ・・・」

鳥肌がたつ腕をさすりながらブルブルと震え出すキル
本当に苦手なんだなと胸の内で思いつつテュリはキルの腕を離してやった


「で?本当の理由は?」
「う゛ぅー・・・ジェイドとフィリアが平均の人間の成長速度とディセンダーの成長速度になんら変わりがないのか調べたいからって・・・」

「もう、最初から正直にそう言ってよ
そうしたらパッパッとやれたのに・・・」

「ふふん、ボクだってたまにはテュリとコミュニケーションをとりたくなっちゃう時があるのさ・・・」

未だ青い顔でそう言ってくるキルに半分呆れながらテュリは彼女の手を引いて歩き出した




船内一階廊下

「じゃあ医務室に行けばいいんだね?」

「そうそう!ソコで一斉に測っちゃうからとのことだよ」

「え?皆一緒に?別々じゃなくて?」

「うんそうだよ・・・ハッ!まさかテュリったらレディと一緒に測るからって頭の中で思春期特有のちょっといやんな事を期待しちゃってたり?!」

「ううん、普通は別れるんじゃないかなって」

「んもぅ!テュリリンのえっちぃ!そりゃ君は男だからそんなことを・・・「キル?おふざけは終わりにしようか?(ニッコリ)」

「痛い痛い、こめかみグリグリは効くよぅ・・・」


軽くふざけ合う間に二人は医務室の出入り口に辿り着いた
扉には丁寧な字で「身体測定実施中につき立ち入り制限中」と張り紙がしてある
多分フィリアが書いたのだろう

「ほんじゃま、さっさと測っちゃいますか!」

「うん」

ガチャリ


「ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜!って唱えると身長が伸びるんだぜミナカさん」

「そうなの!そうなの!!れっくんそれ本当!」

「あぁそ「レク、ミナカに嘘教えるのは止めようか?」・・・チッ」

室内では丁度ミナカが身長測定器でレクの身長を測っているところだった
ぱちくりと目を動かしながらミナカがテュリを見つめる

「えっ?嘘なの?」

「もー駄目じゃないかテュリー、夢を壊すようなこと言ってよー」

「時と場合と常識を考えようか」

ぶーぶーと文句有り気なレクを簡単にたしなめてテュリは測る準備(着替え)をしようと部屋の隅へ移動する

そこでん?とキルが首を傾げた




++++++
中途半端に続く

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