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意味?
僕らはみんな何のために生きているのだろうか
「・・・!
雨・・・」
気付けば窓の外で水音がする
その音に彼―テインは外を見つめた
不規則な音が部屋の中を満たしている
読書をするには雑音を消してくれるので最適な環境であった
・・・が
「テイン!!」
急にドアが勢いよく開け放たれ彼は身を固める
扉の向こうには仁王立ちで此方を睨む少女―レイスの姿があった
可愛らしいツインテールが印象的なのだが、笑えば可愛いであろうその顔は怒りに燃えていた
「レイス・・・さん?
どうかしたんですか・・・?」
「どうしたもこうしたもないわよ!
ヤリ見てない?」
「ヤリ・・・君ですか?」
ヤリはテインの従兄弟の娘―ニュイと契約を結んでいる少年である
ニュイに依存しているようで彼女がいないとオロオロとして泣き出すし
かといって彼女に近付くものがあれば容赦なく刃物を振り回す、多少難有りな少年だ
またそんな少年をレイスが探しているということ事態が珍しい
「何かあったんですか?」
そう聞けば忽ちの内に彼女の肩が震えだす
ヤバイ!と思った時には既に遅かった
「あんの野郎!あたしのクッキー食べやがって!!
食い物の恨みは恐ろしいのよ!それを知って隠れるだなんて!!!
どこいきやがったぁあぁあっ!!!!」
狭い部屋である
大声で叫ばれれば耳に響くし、今の彼女は言葉遣いを全く気にしてないため女性らしくない罵声が体を響き抜けていった
「い・・・あ・・・
クッキーって・・・そんなに大事なやつだったんですか・・・?」
そう言えばさっきまでの怒りの顔を今度は悲しみに歪ませ此方にずんずんと近付いてくる
「大事なんてもんじゃないわ!ホミが作ってくれためちゃくちゃ美味しいやつ!
最後の一個だったのに!!」
「うあ゛ぁあぁぁ・・・」
さっきの大声で耳がまだキーンとしてるところで、襟首を掴み首をガクガクと振られながら言われたものだから聞き取りが難しい
しかも振られ過ぎて目が回る
頭がくらくらした
それにしてもそんなに美味しかったのだろうか、ホミのクッキーは?
契約を済ました今の自分では味覚などわからない
確かめれないのが少し残念に思えた
「うぅ〜思い出したらまた腹が立ってきた・・・!
本当に何処行ったのよ!!」
「お・・・落ち着いて下さいレイスさん
ゆっくり考えましょう、ね?」
「う〜馬鹿馬鹿馬鹿ぁっ!テインがあっちの味方をするぅ!」
「そんなつもりじゃあ・・・」
「馬鹿!アホ!冷血!!」
「冷血・・・って・・・;;」
とにかく一緒に探してやるしかないようなので読書を諦める
立ち上がり彼女の探し人を見つけるべく動き出すとその彼女は始めから自分に探させるために来たのかさっきまでの不機嫌な様子は少し薄れていて
「ほら!もっと気合い入れて探す」とか命令をとばしてきた
「見つかったらいつもより大人しく吸血させてあげるから」
向けられた笑顔は予想通り可愛くて
その笑顔のためになんでもしてあげたいような気がして
今の自分はそんな彼女のために生きているんだと思ったりもした
『その言葉忘れないで下さいよ・・・』
テインは心の中でそう呟いた
++++++
意味不明なところはスルーしてね
二歳年下の少女にこき使われる16歳
この後どうなったかは貴方の想像しだい
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