輝きのその下で

4話 (6/25)

3:20:00の鍛刀が終わっている知らせが届き急いで鍛刀部屋に向かって刀剣男士を迎えた。


「……江雪左文字と申します。戦いが、この世から消える日はあるのでしょうか……?」
「(山姥切より重い刀剣がここに!!)っ…えっと、よろしくね。左文字ってことは、宗三さんと小夜くん呼んでこよっか。」
「…いるのですね…。」
「(あ、なんか少しうれしそうだ、)」


今日は非番に入れている二人を連れてきて江雪さんに合わせると、普段からネガティブな二人も少しうれしそうになっているのを見て、ほっとした。


「(やっぱり同じ刀工…いや、ここは兄弟って言ったほうがいいんだっけ、会うとうれしいもんね。)じゃあ、二人には江雪さんに本丸の案内してもらおうかな。兄弟水入らず、一日過ごしていいよ。」
「…行ってきます。」
「…仕方ありませんね。」


宗三さんはため息をつきつつも、少しうれしそうな小夜君と一緒に江雪さんを案内しに行った。


「さて、任務のほうは検非違使のもの以外は全部やったし、ちょっと道場のぞいてみようかな。」


そのまま手合わせをしている道場に向かって足を運んだ。
道場につくとそこには今日手合わせの内番をさせている安定くんと堀川くんの姿があった。


「主さん、仕事のほうは終わったの?」
「うん。あとは今日の出陣の報告書をまとめるだけ。だから、みんなが帰ってくるまでここにいようかなって。」
「で、主も手合わせに参加するの?」
「顔怖いよ安定君や。」


いつもおとなしそうな顔の安定君だが、戦になると一変し狂戦士と化す。
近侍をさせているときに戦に出たときの第一声はほんとにびっくりした。


「その試合が終わったら私も混ざろうかな。」
「混ざるのはいいけど、主さんはどうして戦えるようになりたいの?」
「そういえばそうだったね。主は戦う必要はないよね。」


二人に聞かれると今持っている木刀の柄をなでながら言う。


「私ね、もとにいた時代で役者を一時期やっててね。と言っても学生の集まりなんだけど。その一環で剣術を見せる稽古事をやっていたんだ。剣を振るのは好きだから。」
「それで僕たちに教わろうとしているんだね。」


その言葉にうなづくと木刀を構えて二人の前に立つ。
二人は互いにうなづいて手合わせ用の木刀を構えた。


「いいよ。ただ、僕たちはそんなに甘くないから。」
「さあ、いくよっ」
「お願いします!」



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