柳
今回の定期テストで俺は、全ての教科で赤点をとってしまった。だから親と担任で三者面談をやったけど、俺にとって怖かったのは三強の面々。
部長にはグチグチと嫌みを言われ、副部長には鉄拳をくらい、柳さんには開眼で見つめられた。
そんな訳で、かなりのPMが削られた訳で……。しかも今回は赤也がギリギリ赤点は逃れたから一方的に言われたし。
あと、そん時に追試で全部合格しなきゃ試合にも部活にも出させないと約束もされた。マジ最悪だ……。
だから俺は今、勉強をしている。しかも1人じゃ出来ないだろうってことから柳さん付き。
でも俺はさ、相手が悪かったと思う。だってさ、あの柳さんだよ。睫毛が長くて髪の毛がサラサラで、そこら辺の女子より可愛いかつ綺麗なんだよ!!勉強なんか集中できるわけないっつーの!!なんか、こう、ムラムラしちゃう訳よ。
別に俺は柳さんの教えて方が悪いって言ってるわけじゃない。むしろ先生達より分かりやすいし。でもさ、好きな人と密室で2人きりでいてムラムラしない方がおかしい。男はそういう生き物だ。だから今にも手を出してしまいそうで、しょうがない。
「……名前」
『はっはい!!』
「顔がだらしなさ過ぎるぞ」
『えっ、す、スミマセン!!』
いけねぇ……。まさか顔に出てるとは思ってなかった。つかさ、柳さんなら俺の思ってたこと分かるよな。うわー……、マジ恥ずかしい。絶対に「名前、俺を失望させるな」とか思ってる。もう、嫌だ。俺生きられない。
「名前、もしお前が」
『俺が?』
「追試で全教科100点をとれたのなら、俺を自由にして良いぞ」
『ほ、本当っすか!?』
「ああ。だから頑張るんだぞ」
『はい!!』
貴方を手に入れられるなら…
(先輩!!100点とりましたよ)
(データ通りだ)
fin.
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