「待ち伏せ失敗?」
「ああ、そうだな」

用具倉庫の中に居る食満くんを見つけて、驚かせてやろうと思ったから入り口で待ち伏せしてたんだけど……。
中から「そこに居るんだろ」って言われちゃったので、渋々出てきたのである。

「でも、何で分かったの?」
「気配だな」
「気配って、私はもう六年生だよ!気配を消すことなんて出来るし!」
「確かに消えてたし、その場に馴染めてた。だけど、名前の消し方には慣れてるから分かるんだよ」
「……それってさぁ」
「おう」
「単なる感じゃない?」
「……」

あ、黙っちゃった。
ってことは……本当の事なんだ。
あんな自信満々に言ったくせにさ。
私が食満くんだったら恥ずかしいなぁ。
いや、食満くんも恥ずかしがってる。
だって、耳が真っ赤だし。

「可愛い食満くん」
「はぁ!?」
「だってさー。あ、皆に教えてこよー」
「ちょ、待て名前!!!」
「だったら私を捕まえてみなさーい」


FIN.


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