四字熟語なう◇ 3/5
柳side
いろいろ残念な地の文
に話しかけられているうちにどうやら脱落者が出たようだ。
「よーし、受けて立つぜ!ジャッカルが!」
「おい、俺かよ!まあ、俺もなんだが・・・」
ジャッカルと丸井か。
「そうだな、では・・・、名字。即決即断決めちゃってよ罰ゲーム。」
「もう決めてるよー。ええとね、漢字の書き取り疾風怒濤で百文字。」
百文字とはまた軽い罰だな(おいおい
「これに書いてね。私有言実行タイプだからこういうことはマメなの。」
・・・・。漢字の書き取りといっても二字熟語などそんななまやさしい?ものではない。
和気藹藹
不羈奔放
銀鱗躍動
聡明剛毅
老驥伏櫪
などなど。
どう書くかもどう読むかもわからない四字熟語がずらりと百文字、名字のきれいな字で並んでいる。
因みに
「名字、老驥伏櫪とはどういう意味だ。」
「英雄が年老いても大志を捨てないで、強い気力を持ち続けることのたとえ。 」
名字は国語の読解力、記憶力がかなりいい。
英語ができない理由が知りたいほどだ。
「ちょっとタイム。ルールを説明しまーす。」
タイム、というのはルール説明中は四字熟語を言わないということか。
「今から百文字、15分で仕上げてね。」
お前は鬼か。
「じゃあ、こっちで続きやりながらタイム測るから。スタート!」
ピッ!という無機質な音を合図に丸井たちは地獄の「漢字の書き取り疾風怒濤で百文字。」を始めた。
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