04話目 1/2
〜昼休みin屋上〜
昼休みだよ!!
もうなんというか至福の時だよ!
だってご飯食べれるんだもん!
「うわ〜、睦月ちゃーん!向日が俺のTAKO☆さんウインナーとったC〜」
「うめえな、これ。やっぱおばちゃんの料理最高だろ!!」
「宍戸さん宍戸さん宍戸さん!!!購買にチーズサンドが売ってありました!どうぞ!」
「え、いいのか長太郎?サンキューな」
「跡部、今日の練習のことなんやけど・・・」
「アーン?お前の仕事じゃねえだろ?どうした。」
「確かに妙ですね。どうしたんですか忍足さん。」
上からジロくん、がっくん、鳳くん、亮、侑士、おぼっちゃま、若の会話、というか会話にすらなってない。
何、TAKO☆さんウインナーって。
がっくんおばちゃんの料理あんたももらったでしょ。いつ食べたの「早弁した。」そうですか。
ていうかここにいる全員(跡部以外)寮のおばちゃんのお弁当なんだから。
宍戸さん宍戸さんうっさいよ大型犬。あんた私にスカッドサーブ当てそうになったでしょ!!
そして素直な飼い主、亮。あんたいつか化けの皮がはがれた犬に食われるんじゃない?頭から。
侑士かわいそう。以上。
そしてもうご飯というご飯じゃなくて、野菜ジュースをズズーと飲み込みながら何かの資料に目を通す跡部。庶民の食べ物は口に合わないんじゃなかったっけ?
「アーン?これはお前が薦めたやつだろ?お前が薦めた奴ならたとえゴミでも食ってやるよ。」
え、今度ゴミ薦めてみようかなゎくo(。・ω・。)oゎく
手に持っているのを覗き込もうとしても「まだ駄目だ」と見せてくれない。
どうせ委員会の資料なんだろう。
「わぁー、若のお弁当きれーい♪(〃'▽'〃)」
昨日実家に帰ってた若。今日の朝早くに帰ってきたんだけどどうやらこれは若ママの手作りらしい。
「・・・睦月先輩いりますか?」
「え、いいの?」
「どうぞ」
そういっておべんと箱を差し出す若。
「わあ、じゃあ私のお弁当もいいよ。」
実は私も手作り。
個人の部屋の簡単キッチンで作ったもの。
「あ、ありがと・・・うございます。」
そう言って若が私のお弁当箱にてを伸ばした瞬間。
パクっ×2
「わー、睦月ちゃんの作った卵焼きおいC〜。」
「このグラタンもーらいっ!」
ジロくんとがっくんの大食いコンビが私のお弁当の一部をかっさらっていった。
「・・・・下剋上。」
「わ、若だめよ。またつくってくるから、きょうはこのサンドイッチだけでも・・・。」
ひょいっ
「これは俺がもらうわ。日吉、睦月からお弁当もらおなんて2年のお前には100万年早いで。」
パクっ
侑士がサンドイッチを食べたことで若にあげられるやつはもうなくなってしまった。
残ってるのは・・・。
「ごめん若。なくなっちゃった。」
「じゃあ、それください。」
え?これ?
「これって私箸つけちゃったよ。ていうか半分食べてるよ?」
若がそれ、私がこれ、と指したものは私がさっきの喧騒の中で一口かじってたエビフライ。
「え、半分だけどいいの?」
「半分だからいいんです。」
何言ってるんだろ?
「え、でも・・・。」
「あ、ええっと。俺、それでちょうどおなか一杯になれる気がします。」
珍しく焦りの色を見せる若。
「え、そうなの?じゃあ、いいよ。はい。」
「ありがとうございます。」
こうして若は私のエビフライ(食べかけでごめん若!!)をゲットした。
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