happy sweet home | ナノ


06話目
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プルルルルル・・・・。

リョーマの声をさえぎるかのごとく突然なりだした携帯電話。

「誰からだろ・・・。」

着信表示には『跡部景吾』。

ピッ

「はい?」

『テメェ今どこで何してんだ。』

うわ超不機嫌。

「今?知り合いとしゃべってる途中。」

その応答に「俺知り合いレベルなんだ。」と落胆するリョーマ。

いや、こう言っておかないと後で大変なことになるから。寮の壁が。

『今何時だ。』

「え、時報だったら番号教えようか?」

時報だったら何回かかけたことがある。

時計なくして。

『テメェバカだろ。俺様は今何時だと思ってんだって聞いてんだよ。さっさと答えろ。アーン?』

今何時?とリョーマに口パクとジェスチャーで聞いたら「9時過ぎ」と答えた。わお。

「9時過ぎ。」

『おい、待て。今男の声が聞こえたぞ。』

耳が良すぎますね。ある意味耳鼻科に行ったほうがいいよ。

「あー、知り合い男だから。」

『バキッ』

あー、怒り始めた。

寮の壁、ごめんね!後で修理してあげるから。

「でね、今日その知り合いの家に泊ま・・・。」

『(なんや跡部、睦月と連絡ついたんか痛いっ!!)そいつんちの住所を言え。』

侑士の痛いは多分跡部に何かされたんだろうな。

「え、なんで?」

まさかリョーマを国外追放したりしないよね?」

やると決めたらとことんやるのが跡部景吾だからなー。

『(痛い痛い痛い!!やめえって!なんで俺が・・・!!)忍足が死なないうちに言え。』

ごめん侑士。とばっちり。

「ええっと・・・。リョーマ・・・住所。」

『(ユーシ!?大丈夫か?)リョーマ?まさかお前の知り合い・・・越前・・・リョーマか?』


「え、知ってるの?」

『(イダッ!おい跡部!何すんだよ!イタイイタイイタイ!!!)ああ、今すぐ代われ。今度は向日が三途の川を渡るぞ。』

ごめんよがっくん。

「リョーマ。跡部が代われって。」

「ん。」


私からケータイを受け取ったリョーマは跡部としばらく話した後、(なんか猿とかアホとか聞こえてきた・・・。)

「返す。」

と言ってケータイを返した。

「あ、うん。もしもし?」


『おい、今すぐ帰ってこい。迎えは寄越した。』


「えー、」

『おい、鳳、ちょっとこっち来い。(なんですか跡部さん?)』


「わかりました帰ってきます。(チョタが死んじゃう!!)」


というわけで、跡部が寄越した迎えの車で帰ってくるとそこには。

「遅かったじゃねえか。」

「そ〜だC〜!睦月ちゃん超遅かった〜!!」


おそらく加害者の二人(ジロくんは跡部に聞いて癇癪を起こした)と



「跡部も芥川もやるねー。」

「ウス」

黒魔法と白魔法を使い逃げ延びたであろう二人と


「「「「・・・・・・・・。」」」」


静かに横たわり、三途の川を見ているであろう4人(がっくんと侑士と亮とチョタ)がいた。
 
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