「あぁ、あんたが新しいおねえちゃんなんだぁ〜・・・。」
「うげっ、あんた・・・。同じ学年の・・・。」
「それは好都合。ね〜え、賭け事しようよぉ、オネエチャン?」
「いやよ。私はこの家を出ていく。あんたが妹なんて、信じらんない!」
「そんなこと言うのぉ〜?ひっど〜い、・・・あんたの大事な人、傷つけちゃうよぉ?」
「・・・わかった。のる。なにしたいの。」
「ん〜・・・トランプってどお?」
「トランプ・・・?」
「ポーカーってやつ。あんたもやったことあるでしょ?」
「・・・・いいよ。」
「(ふふふっ、トリップで身につけたこの能力、まさか使う日がきたなんてね。)」
トリップしてきた悪女の義姉になり、賭け事に負けた夢主。
彼女に課せられた、賭け事の罰ゲーム。
「あんた、立海大テニス部マネージャーなんでしょ?嫌われてきなさいよ。」
「え・・・?」
それはあまりにも残酷な、大切な人との別れ。
しかしそんなシリアスな展開になるはずもなく。
「ぶはっ!お前何その髪!?寝癖?俺がきっちり直してやるよぃ。
こっち来い・・・ふふっ・・・やべ笑いがとまんね・・・。」
「こいつがそんなことするはずがない、こいつは俺をパシらないしな。いいやつだ。」
「なんじゃ、お前さん香水買ったんか。・・・選択ミスのようじゃな。ほら、これやるき。
俺とお揃いじゃ・・・。ちゃんとつけるんじゃよ?虫除けにもなるしの・・・違う意味で。」
「そこの女子たるんどる!スカートが短いぞ!む、お前か。
早く直しておけ。大方身長がのびたのだろう・・・今日は見逃してやる。」
「そこでなにをされてるのですか!・・・おや、あなたでしたか。
女子生徒に手を上げるのはやめたほうがいいですが、あなたはちゃんと理由がないとそんなことをしない人です。
しかし、口で相手を負かすことも、粋でかっこいいと思いませんか?」
「俺は君を信じてる、いや。俺たち立海テニス部は、君を信じる。」
みんなといた、この3年間で、私は・・・。
「俺の、計算どおりだな。」
とても、とても強くなったよ。
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3年間の、絆
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