set series | ナノ
過去なんてなかったみたいに
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侑士がいなくなって数日。
正確に言うなら、消えた、と言うべきか。

彼がいないなら、私は生きていけない。

なんて考えるほど乙女じゃない私は、今日も今日とて日々を生きる。



やがて一年がたって。
念願の高校にも受かった。
新しい友人も出来た。

二年がたって。
将来の夢へと、道を決めた。

三年がたって。
大学受験の為の勉強に追われる日々。

でもね。
どうやっても、心の奥には消えてくれない人がいるんだ。

ふとした瞬間に、優しさと温かさをもってあらわれる。
ついでに、切なさも。



恋慕は色を明瞭にして
哀歌は鳴り響く。
(一つの願いと一人の名と共に)

担当:リク
 
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