へんたい²

何故か俺は今、監禁されている。

本当に何故か分からないが、なんでか俺が監禁されている。
目の前の男はこちらを見下ろしてニヤニヤと笑う。

「気分はどうですかぁ、八戸島(やえじま)さぁん」

ニタニタと嫌な目付きで見下ろされ、俺は困惑した表情を浮かべながら見上げた。
後ろ手できつく縛られ、縄抜けは出来そうにない。足首も纏められてしまい、歩けもしない。
カチャリ、と赤い犬用の首輪を首に巻き付けられれば、人権は無いも同じ。

「いい眺めですよ八戸島さん。貴方の方が赤がお似合いですねえ」

するりと頬を撫でられ、ぴくり、と肩が揺れる。

「八戸島さぁん。俺ずっとこの時を待っていたんです……貴方を手に入れるこの時を」
「え……?」

男は、俺の頬から下に手を滑らせ鎖骨を撫でそのまま下へとさがっていく。
小さな粒を探り当てられ、思いきり抓られた。

「……い゛っ」
「あれ、貴方 乳首いじるの好きなくせに自分は感じないんですねぇ」

俺が痛がれば男はすぐに、くにくに、と優しく指先で弄ってくる。くすぐったくてムズムズする。

「ちょっと頬があかくなりました? かーわいいー」

バカにしたような笑みだが、整っている顔のおかげで色っぽく見えてくる。
そのまま大きな手で胸をまさぐられれば嫌でも下半身がむず痒くなってきてしまう。

「八戸島さぁん。俺のどこが好きか言ってみて?」

この男のどこが好き……?

俺が考えている間も、男の手はワイシャツのボタンを丁寧に外し、ベルトを外して下着を下げられる。

足の縄が邪魔だったようで、チョキンと切られ、両足をかぱりと開かせられ、下着を剥ぎ取られた俺の局部は丸出しだ。

「早く言ってくださいよぉー」

男は不満げな顔で俺の体に指を這わせた。

「白くてすべすべ。毛、剃ってるんですかあ?」

男は嬉しそうにペニスの上の柔肌を、すり、と撫で軽くキスをした。
それだけで俺のモノには血が集まってくる。

「わぁーガチガチですねぇ。ねえ八戸島さん、早く教えて? 俺のどこが好き?」
「……っ」

ちょんっ、と亀頭を悪戯され、びくっと腰が震える。とぷとぷと先走りが溢れてしまう。

「もぉーだらしないなあ」

先走りは男の手に絡み汚していく。

「八戸島さん」

耳元で低く優しく囁かれれば、俺はもう観念して答えるしか無かった。

「……っぁ、か、かお……が、すき……」
「顔ねぇー貴方も顔かあー」

男は俺の答えに満足しなかったのか、首をがぶり、と力強く噛んだ。

「い゛ぁ゛っ!?」

あまりの痛さに涙が滲む。
それと同時に噛まれた事により、俺は我慢できずにどぴゅり、と吐精してしまった。

「うわぁー痛いの好きなの? へんたーい。まあ変態なのは出会った時から思ってたけど」

くすくす笑う男を射精した余韻に浸りながら見上げる。

「……八戸島さぁん。可愛いねぇ」

さらり、と髪を撫でられ、ゆっくりと内ももに手を当て外側へと押される。
さして柔らかくない股関節は少しずつ痛みを感じる。
じわじわと、弱い部分をさらけ出させられる感覚に顔が熱くなる。

「……恥ずかしい? 体硬いねぇ」

開ききって射精したばかりの中心は再び熱を持ち、雫をこぼし始める。

先走りは徐々に垂れていき後孔を僅かに濡らした。

「あぁー、可愛いねぇ八戸島さぁん」

男はそれをじっくり眺めた後、俺の耳元に口を寄せて静かに言った。


「大丈夫だよ、八戸島さん。俺は……アンタが俺をレイプした時みたいな雑なセックスは趣味じゃないんだ……」


「……っぁ、」

愛おしい男の声に、俺はまた、ぶるり、と体を震わせ触られることもないまま、びゅくり、と子種を吐いた。




「貴方が俺を監禁したあの日から、既に貴方は俺の手中ですよ、八戸島さん」






ヤンデレ
ストーカー
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ヤンデレ
ストーカー




THE END.



監禁される変態な話。

監禁 創作BL ストーカー ヤンデレ 執着 R18
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