2011岳人誕生日岳←菊 | ナノ

2011岳人誕生日岳←菊

今日は部活の仲間に部室でお祝いしてもらい、すごくいい気分で学校を出て駅に向かっている時だった。

「むっかひー!誕生日おめでとーう!」
「うわっ!?」

なにかに背中からいきなり飛び掛かられ、危うく地面と熱いベーゼになるところだった。

「あり?大丈夫向日?」
「大丈夫なわけあるか!ったく菊丸、いきなり飛び掛かるなっていつも言ってるだろ?」
「えー、向日の背中が俺に飛び掛かってー!って言ってるんだもん、無理だと思うにゃー?」
「んなわけあるか!」

心臓がいくつあっても足りない…と思ったところで、そういえばと思い当たる。

「そういえば菊丸、なんでわざわざこっち来たんだよ?」
「……え、もしかして向日、聞こえてなかった…?」

菊丸が顔面蒼白なフリをした。
まあ、もしここに第三者がいたら岳人は悪くないとすぐに言ってくれるだろうが、今ここに第三者はいないわけで。

「ご、ごめん菊丸…」
「まあいーや!もっかい言えばいいんだし!」

コホン、なんてわざとらしく咳ばらい。

「改めまして、向日、誕生日おめでとうっ!」
「菊丸…うん、ありが…」
「それじゃーねー!」
「ってええ!?」

言いたいことだけ言って、来たとき同様嵐のように菊丸は去っていった。

「なんだったんだ…」

疲れたと思いつつも、ほっこりしたものが残った岳人なのでした。


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