2011岳人誕生日幸岳 | ナノ

2011岳人誕生日幸岳

「誕生日おめでとう、岳人」
「わぁ…ありがとう幸村!」

平日だというのにわざわざ東京まで来てくれた幸村が誕生日プレゼントと称してくれたのは、ミニヒマワリの鉢植えだった。

「でも、なんでミニヒマワリなんだ?」
「ふふ、知りたい?」
「う、うん、知りたい!」

幸村が口に人差し指なんか当てて言うから、ちょっとドキッとしたのは内緒だ。

「そうだな…、岳人が名前で呼んでくれたら教えてあげるよ」

もう15歳なんだから呼べるでしょ?なんて、幸村はちょっと意地悪を言った。

「精市、…教えて?」

名前で呼ぶのは初めてだったから少し緊張したけど、ちゃんと呼べたと思う。

「ふふ、よく出来ました。あ、これからもずっと名前で呼んでね」
「えと…うん、名前で呼ぶ」
「じゃあ教えてあげる。ミニヒマワリってね、花言葉がいろいろあるんだけど…その中の一つが『あなただけを見ている』なんだ。ピッタリでしょ?」

確かにピッタリ…だなんて、ちょっと自惚れすぎかもしれないけど。

「ゆき…精市、ありがとう…!お、俺だって精市しか見てないからな!」
「それは…嬉しいな、ありがとう」

後半はちょっと恥ずかしくて早口になったが、ちゃんと幸村には伝わったみたいだった。
だって、幸村が珍しく赤くなってたから。


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