ある晴れた日の日曜日。
珍しく休日出勤しないですんだ日番谷は自室で休日を満喫していた。
と、そこへ一つの霊圧が近付いてきたのだが、休みを満喫しきっている日番谷は全く気付いていない。
そのため、直後の物音に盛大に驚くことになる。
「ひっつがっやはーん!!」
「どぅわあ!! い、いちまる……?」
スパーン!というけたたましい音と共に入ってきたのは市丸だった。
「な、んでここに……?」
日番谷は、あまりの驚愕に思考が働かないでいた。
「なんでって、君、平日やと忙がしゅうてゆっくり会ってられへんやろ? だから日番谷はんの休日乱菊に聞いたんよ」
「市丸……」
普段、執務時間中にふらっと来てふらっと帰っていく。
その市丸が、自分との時間を欲してくれていた。それだけでも嬉しいのに、わざわざ休日に会いにきてくれた。
そのことがすごく嬉しくて、たまには自分から甘えてみようと思った日番谷は、適当にくつろいでいる市丸の元まで歩いていくと、向かい合わせになるように膝に座った。
「ギン……あ、ありがと!」
慣れない名前呼びも頑張って、突然の行動に戸惑ってる市丸は見てるとなぜか恥ずかしくなるから無視して、鼻の頭にちょん、と唇をくっつけた。
そしたらなぜか急に恥ずかしくなって、胸元をぎゅっと掴んで俯いた。
市丸はといえば、突然の日番谷の行動に驚き、固まっていた。
しかし、日番谷が頭を押し付けていることで我に返り、とても女性ファンには見せられない残念な顔になると全力で抱きしめた。
「冬獅郎が自分からしてくれるなんて、なんちゅう幸せや……!」
市丸が幸せ気分に浸りつつ、うりうりと頬を押し付けていると、日番谷は困り顔になりながらも、内心はやはり嬉しいようで。
困ったように眉を下げて、でもはにかんでいるような、そんな日番谷に市丸が我慢できるはずもなく。
一度顔を離すと、日番谷の顎に手をやりくいっと上を向かせ、啄むように小さな口付けを沢山降らす。
日番谷は、市丸の胸元を掴んでいた手を離すと、市丸の背中に回した。
「……ん……はぁっ……ギン……すきっ……」
整わない息で必死に伝えようとする日番谷に、市丸はほほえましいような嬉しいような、何とも言い難いほっこりした気持ちになっていた。
「冬獅郎……、愛してるで」
そして、大好きな人からの最上級の愛の言葉を聞けた日番谷もまた、幸せで仕方がないという表情だった。
この幸せな瞬間がいつまでもずっと続きますように……そんな願いを改めて感じた、二人の日常の一コマ。
休日の残りを彼等がどうすごしたのか……それは、二人の秘密、なのかも。
100905
このサイトとしては第一作目になるのです、が。
どうなんでしょう、このクオリティ。文章に面白味がないですよね。
自分で納得いかないものをあげるのもどうなんだろう……、もう少し作品が増えたらごみ箱に行くかもしれません←