あと一歩



触れようと伸ばされた手を拒んでしまう


本当は嫌ではないのに

心の片隅がそれを拒む


触れないで

知らないで


深い闇へと踏み込んでこないで


闇の中にいるのは

目の前にいる
光に照らし出された自分とは程遠いから


見ないで

知らないで


きっと離れていってしまうから



片足が踏み込んだくらい

あと一歩の距離がちょうどいい



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