桃色?いや、黒色
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ピピピピっと目覚まし時計が鳴る。その時間よりも早く目を覚ましてしまった私は、ゆっくりとボタンを押した。
リビングに行って朝ごはんを黙々と食べていると、お母さんに珍しいわねって言われた。確かに、こんな早く起きるのは久しぶりだ。
今日は本好くんと一緒に出掛けるのって言うと、お弁当作ってくれた。本好くん喜ぶかなぁ。
時間に余裕をもって行こうと思った私は、早めに家を出た。けど、予想よりも早く着いてしまった。30分前なんて本好くんいないよね…。少ししょんぼりしてると名前を呼ばれた。
「な、おはよう」
「あ、本好くん!おはよう!まだ30分前なのに…」
「そういうなも早いよね」
「うっ…」
だってさ、本好くん待たせたらいけないなって思ったら仕方ないよね!常識だよね!
一人で言い訳を考えてたら手を繋がれた。
「行こっか」
「…うん」
歩こうと足を前に出そうとしたら、知っている声、というか聞き慣れている声が私の名前を呼んだ。
「おーい!なっ!!」
「や、安田!?」
「何でいるの?」
「うわ…本好、そんな恐い顔で睨まなくてもいいだろ!」
「100文字以内で説明して。でないと無視して行くから」
分かったよといいながら説明してくれた安田。私と本好くんが帰っていた時、後ろには藤くんがいたらしくて約束の話を聞いてしまったらしい。それを藤くんが安田に言った、というわけだ。…藤くんがどうして安田にそれを漏らしたのかは全く分からない。でも、過ぎたことは仕方ない。
「あのさ、本好くん。こうなったら3人で遊ぼうよ!安田も来ちゃったんだし」
「ながそこまで言うなら仕方ないか。…でも、俺の邪魔だけは絶対にしないでよね」
「平気平気!!これって3人でデートだよな?三角関係なんておもしれぇな!」
すっかり忘れていた。私はこの2人告白されていたんだ。3人デートなんて聞いただけでも頭が破裂する。というかもうしている。本好くんが既にどこに行くのかを決めてくれていたから、そこに行くことにした。
どこに行くの?と本好くんに聞いたら、秘密にしておいた方が面白いよねって返ってきた。秘密にするほど凄い場所なのかな。本好くんがどこに向かうのかで頭の中をいっぱいにした。だって、これからどうなるか考えたくないんだもの。