番外編
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「そんなこんなで、私と安田は付き合うことになりました」
「そう…」
今日は休日。私は本好くんを誘って、駅前の喫茶店に来ていた。
安田のことが好き、と分かってしまった私は、本好くんに報告しなければと思って誘った。
私の報告に少し驚いた本好くんだったが、すぐに微笑んでくれた。
「ながそれで幸せなら、俺は何も言わない。でも、もし安田が嫌いになったり、いじめられたり、耐えられなくなったらいつでも俺のところにおいで。俺はずっとなが好きだから」
「うん!ありがとう」
でも、本好くんにも幸せになって欲しいなって言ったら、頭を撫でられた。こんな本好くんに好きになってもらえてたなをて、本当に幸せものだったんだね。
「そういえば、今日はいつもよりおしゃれしてるね」
「あ、バレた?実はこれから安田と約束して…「な!?」…あ」
「うわっ…安田」
私達を駅から見つけたのか、安田が走ってきてお店に入ってきた。正直その大きい声は迷惑だと思う。
嫌そうな顔をする本好くんにつっこんで、安田は私の隣に座ってきた。
「何堂々となの隣座ってるの?安田のくせに」
「う、うるせー!!俺となは両思いなの!付き合ってるの!!」
「…知ってるから大きい声で喋らないでうるさい」
「本好くん、それぐらいにしてあげて、ね?」
渋々諦めた本好くんは、何か思いついたのか、私を手招きした。
何だろう。私は顔を近づけさせたら、本好くんが頬にキスをした。それを見た安田は私と本好くんをひっぺり剥がした。
「本好のバカ!!俺の彼女に何してるんだよ!俺泣くよ!?泣いちゃうよ!?」
「安田うざい」
「なんだとー!!」
いつも通りの毎日。
でも一つだけ違うのは、私と安田がいつも通りの仲じゃないこと。
3色の絵の具