胸の中は正直だ
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なんだか授業を受ける気分じゃなくて、私は保健室にいた。サボるなんて初めてだから実はドキドキしている。



「はい、お茶」

「ありがとうございます…」

「珍しいね。みさんが保健室に来るなんて」

「そうですね」



ハデス先生が出してくれたお茶をすする。美味しい。
…ハデス先生なら相談にのってくれるよね。生徒思いの先生だもんね。



「あの、今保健室に私以外の生徒っていますか?」

「珍しく藤くんいないんだ」

「そうですか!あの、先生に相談したいことがあるんです」

「いいよ」



お茶の入っていた湯呑みを机において、私の隣にハデス先生が座ってくれた。



「私、安田と本好くんを苦しめていたんです。告白してくれたのに、ハッキリ答えを出さないからなんです。でも、まだどっちが好きなんて選べないをです」

「んー…そっか…」



ハデス先生は悩んだあと、笑顔で私の心を指さした。



「きっとみさんは頭で考えすぎなんだと思うなぁ。心で感じるといい答えが見つかるかもよ?」



確かに頭で考えすぎてたのかも知れない。そのせいで頭がいっぱいいっぱいになってどうしようもできなくなったんだ。
ハデス先生にお礼を言って、保健室を出た。帰り際に、頑張ってねって言われた。

結局サボるというのは慣れなくて、遅刻して授業に出た。






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