「先輩!先輩!」
「…なちゃん?どうしたのー?ここオレのクラスだよ?」
「先輩に会いに来ました!」
そう言った瞬間に私は先輩に抱きついた。
相変わらずいい抱き心地だなぁ。
「ちょ、教室の入口だから離して!」
「先輩顔赤くなってる…」
「そんなことは気にしない!離して!」
「はーい……」
しぶしぶ私は先輩から離れた。
ちらっと先輩を見るとまだ顔が赤くて手でパタパタと風をおこしながら冷やしていた。
「先輩」
「ん?」
「熱あるんですか?」
「へっ?」
「だって昨日は早く帰るし、今日は顔が赤いし…平気ですか?」
「あ、うん…」と言った後にボソボソっと言ってたけど全然聞こえなかった。
「お大事にしてくださいね」
「あり、がとう…?」
「じゃあ私はこれで!」
今日は先輩はバスケできる体調じゃないよなぁ。でも見学だけはしてそうだよね。大丈夫かな。
うー…先輩が気になって授業どころじゃないよ!