「お妙ちゃん…私もうよく分からない…」
「そうね。今日のご飯はやっぱり卵焼きの方がいいわよね…」
「そういう話じゃなくて!沖田さんの話!」
「あぁ…そっちね」
一人で考えてても分からなくて。沖田さんのキスはどんな意味があるのか。どうして私にしたのか、とか。もう頭がぱんぱんになっていた。
退くんのキスの意味は、沖田さんので手一杯だから、また今度考える。うん。
でも、やっぱり解決した方がいいから、お妙ちゃんに相談していた。そんなお妙ちゃんはちっとも話を聞いてくれないけど。
「というか、モコちゃんがそこまで鈍感だとは思わなかったわ」
「どうして?」
「だって沖田さんにキスされたんでしょ?酔ったノリじゃないって言ったら、もう理由はひとつじゃない」
「ひとつ…」
「そう。沖田さんはモコちゃんのことが好きだってことよ」
「…うそだぁ」
一瞬何言ってるか理解できなかった。だって沖田さんが私のことが好き?どこを好きになるのか分からない。
だったら退くんはどうなんだろう。
確かに好きじゃない人にキスするなんて最低な人。キスは好きな人とするものだし、したいもの。
もう分からないよ。
>>しおりを挟む