「新八くん」

「はい、何でしょうか?」

「今日お家に遊びに行ってもいいかな?」

「大丈夫だと思いますよ。姉上もモコさんに会いたがってましたから」

「じゃあお邪魔させていただきます!」



真っ先に心配してくれたお妙ちゃんに顔ぐらいは見せなきゃなぁ、と思って新八くんに話した。
帰りは遅くなるって退くんに電話しといたら平気だよね。



――――――



「姉上ー。モコさんが遊びに来ましたよ!」

「お妙ちゃん!お邪魔します」

「あら、モコちゃん!いらっしゃい。卵焼きちょうど焼けたんだけどいる?」



お妙ちゃんの手には真っ黒な物体が乗っているお皿を持っていた。さすがに身の危険を察したので「遠慮します」と一言言った。



「今日は何の用で来たのかしら?」

「お家の件で来ましたよ。遊びに来るならいつが空いてるのかなーって思って。あ、でも友達の了承もまだだから一応の予定ね!」

「そうねー…明後日ぐらいなら空いてるわよ。モコちゃんは平気かしら?」

「うん、大丈夫。あとは友達に大丈夫か聞いてくるから、平気だったら電話するね」

「分かったわ」



「じゃあ用件はこれだけだから帰るね」と言って私は帰る支度をした。「もう少しゆっくりしとけばいいのに」とお妙ちゃんは言ってくれたけど、退くん一人で夕飯を食べるのは寂しい感じがしたから、「ごめんね」と言って帰った。



「ただいま」

「お帰りなさい。ご飯出来てるよー」

「ありがとう。あ、退くん頼みがあるんだけど…」

「何?」

「明後日友達が遊びに来るんだけど、平気かな?」

「全然大丈夫だよ。少し汚いけどね」

「そんなことないよ!じゃあこの話は終わりにして、ご飯食べようか!」

「そうだね」



ご飯を食べ終わった後、お妙ちゃんに大丈夫の電話をして予定は決まった。
あぁ、自分の部屋ぐらいはキレイにしなきゃ。


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