ニーナと出かけてから何日かが経った。あれから彼は私に声をかけてくれた。その度に、クラスの他の人に「危ないよ」とか「正気かニーナ」とか言われてた。けど、そんなのお構い無しに「オレが好きで話しかけてんだからいいの!」って言ってくれた。



「ニーナ、お昼一緒に食べるなんてどうしたの?」

「んー…名前ちゃんと一緒にいたいからかなぁ。ダメ?」

「…ううん。だめじゃない」

「ん、あんがと」



でも少し心配になる。いつも一緒にお昼を食べていた彼等はどうしたのだろうか。考えながら食べるものだから、手がいつの間にか止まっていた。



「…アイツらは委員会だから大丈夫。考えてたのってコレっしょ?」

「うん…ニーナもしかして超能力者」

「違うって!アンタの顔に書いてあるの!」

「顔…?」



私は顔が気になってしょうがなかったので、ぺたぺた手で触った。どこに書いてあるんだろう。その行動を見たニーナはぶはっと急に笑った。何事。



「やっぱアンタ可愛い」



バッと彼の顔を見ると、優しい顔で微笑んでいた。なんだか恥ずかしくなって、思わず顔を赤らめてしまった。"可愛い"っていつ振りに言われたのだろう。慣れない…。



「その反応もマジ反則〜…」

「え…!?」



もうどうすればいいか分からない。とりあえず、ご飯食べなきゃと思った私は、再び箸を動かした。
ニーナと一緒にいると、どうすればいいか分からなくなる。



20121113

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