放課後、ニーナを私の大好きな場所に呼んだ。来てくれるか心配だったけど、やっぱり彼は来てくれて。ついでに笑顔のオプション付きだ。
「どうしたのー?オレをこんな場所に呼び出してー。もしかして、告白とか?」
「…うん」
「……え!?マジで?」
深呼吸をする。 自分のペースで思っていることを、きちんと言おう。
「ニーナ…私、ニーナのおかげで変われたし、救われた。こんな私を受け入れてもらった時は嬉しかった。きっと、ニーナに出会ってなかったら、こうはなってないと思う。だから、ありがとう」
「…っ」
「そんなニーナが大好きです」
「あー…もうっ!マジパネェ!マジカワイイっ!!」
「ニーナ…っ?」
ぎゅっと抱きしめられた。私もそっと抱きしめ返すと、彼は嬉しそうに微笑んだ。
「なぁ、名前ちゃん」
「なに?」
「キス、してぇからさ…目、閉じてよ」
緊張しながらも、彼の言われた通りに目を閉じる。そして、ちゅっとリップ音を立ててキスをした。
「オレも、名前ちゃんマジで好き。大好き!!」
「うん。私も大好き」
頭をそっと撫でられた。本当に嬉しくて、幸せで、涙がぽろぽろ出てきた。
「名前ちゃんって天使みたい…。オレだけを幸せにしてくれる天使」
「嬉しい…っ。ニーナが幸せなら、私も幸せだよ?」
「はーやだやだ。マジパネェって」
私たちはお互いを確かめるかのように抱きしめた。
・ ・ ・
「名前ちゃんおめでとう!」
「美奈子先輩…ありがとうございます!」
「もう…嬉しいよー!」
ぎゅうと抱きついてくる彼女。ここまで応援にしてくれてたなんて知らなかった。美奈子先輩はちらっとニーナを見ると大きい声で話始めた。
「ニーナの事嫌いになったら、いつでも私が奪ってやるんだから!」
「なっ…!美奈子さんヒデェ!!」
「ひどくないもーん。私の可愛い後輩を奪われたんだから、それぐらいはするわよ」
「美奈子さんに奪われることは絶対ねーから!」
あー…子どもみたいで可愛いな、とか思っていたら、いつの間にか顔がニヤけていた。
「この、幸せものめっ」
「ふふふっ!」
変わらないこの日常に、一つだけの変化。
これからも、隣にいてください。
私だけの大切な人。
大好き、です。
20130114
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