いつも目立たないようにしていた。髪の毛は黒のロングのウィッグを被って、眼鏡をかけて、下を向いて、なるべく人に触れないように歩いていた。そうじゃないと、また……繰り返してしまうから。
中学時代、私は素の自分…ありのままの姿でいた。でも、これがいけなかったんだ。目立つ髪と目の色。自分でも気づかないぐらい人目を寄せるみたい。そのせいで、たくさん酷い目にあった。
…だから高校でも。 はば学に入学してから、あまり人と関わっていない。きっとたくさん言葉を発した時は自己紹介の時ぐらい、だろう。
「苗字名前、です。人と関わるのが苦手です。よろしくお願いします」
こう言えば、誰も関わらないと思った。案の定、私に近づこうとする人は全くいなかった。それよりも変な呼び名がいつの間にかついていた。"死神"とかなんとか。近づくと魂取られちゃうんだって。たまに罰ゲームで話しかけてくる人もいた。
「苗字さん、あの、僕と友達に…」
「はい…?」
「ひぃぃいいい!!ごめんなさいいいいいいい!!!」
「あ、はい」
これが私の学校生活。
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