彼に告白された次の日に熱を出した。今日はずっと寝てなきゃいけないと思うと、少し鬱だった。夏だし、暑いし、熱いし…。 両親はお仕事で、今は私だけ。人肌が恋しくなって、頭に浮かんだ人はニーナで。
「やだぁー…もう」
昨日は考え込みすぎた。彼の事を考えると胸が高鳴るのは確かだ。でも、素直にこれは恋だと言っていいのか分からなかった。だって未経験なんだ。恋愛なんて。 熱のせいで余計に頭がごちゃごちゃしている。今日の柔道部のサポートお休みしますってメール送ろうと携帯を取り出した。…美奈子先輩に送ろう。メール送信画面を見て、眠りについた。
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体が重い。 ゆっくりと体を起こして、目を開けると、そこにはニーナがいた。状況が分からない。とりあえず、この格好は恥ずかしいので、また布団へと潜った。寝てたみたいだから、起きてたのはバレてはない。 しかし本当にどうしよう。ゆっくりと彼の頭を撫でてみる。サラサラしていて、気持ちがよかった。 とくん、とくんと胸がいつもよりも早く鼓動を刻んでいる。一人で悩んでいるよりも、彼を見てようやく分かった。
「ニーナ…私、ニーナが好き」
ぼそっと独り言の様に呟く。声に出してみると、納得している自分がいる。あー…本当に好きなんだ。
「来てくれてありがとう」
ちゅっと頬にキスをして、私はまた深い眠りについた。
20121224
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