まだ痣だらけの体。服装に悩んでいたら、ピンポーンとインターホンが鳴った。来るのが早いと思いつつ、ドアを開けると、笑顔のニーナがいた。
「チョリーッス。あれ?まだ準備終わってない感じ?」
「ご、ごめん。少し中に入って待ってて」
「あんがとー。お邪魔しまーす」
男の子を家に入れたことなんて初めてだから、少しドキドキしている。ニーナをリビングに案内して、私は着替えに向かった。 少し暑いけど、長袖着るか。奥にある長袖を引っ張りだし、服を着た。 準備が終わり、リビングに向かった。
「あれ、アンタ暑くないの?」
「目立つから、傷が」
「あー…あのさ、アンタがいいならさ、お家デートでもいい?」
気を使ってくれているんだ。私は彼の案に賛成した。出掛けたかったけど、この格好は少し気が引けていたのだ。
「というか、ニーナさっきからデートって言ってる」
「んー…ダメ?ヤダ?」
「や、じゃないけど…」
「ケド?」
「恥ずかしい」
何故か顔が熱い。分からない。けど、ニーナがデートと言う度に顔がとても熱くなった。
「名前ちゃん意識しちゃってる感じー?」
「してない…っ」
「じゃあ」
ニーナはそう言うと、顔を近づけてきた。この距離って観覧車の時と同じだ。事故チューした後はなんとも思わなかったのに、今はテンパってる。熱い、死ぬ。
「もしもーし」
「ニーナの人殺し…っ!」
「は!?」
「心臓、痛い…っ」
その言葉を聞いた彼は満足そうに笑って、私の頬に唇をあてた。
「名前ちゃんを殺すのはオレだけっていう契約な」
あー…殺される。
20121217
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