一日経てば何もかも元通り、とまではいかないものなんだな。私の机は昨日よりも真っ暗に染まっていた。もう文字も読めないぐらいだ。

大丈夫…。

自分に言い聞かせて席に座る。机の中に手を入れると、生暖かい何かに触れた。これも経験あるから平気。こんなこと経験あるなんて本当は嫌だけど、仕方がない。私は手掴みで死体を取り出し、校庭へと向かった。
木の下に大きく穴を掘り、死体を埋めた。ごめんなさい、こんなことの為に死んでしまうなんて。合掌をして、教室に戻ろうとした時、ニーナが声をかけてきた。



「チョリーッス!…ってアンタ手真っ赤じゃん!どしたの!?」

「何でもない。ねぇ、ニーナ。私のお願い聞いてくれる?」

「え、まぁ…アンタのお願いなら何でも聞くし」

「あのね」



これ以上、私につきまとわないで。

そういうと、彼は驚いた顔をした。だって、解放されるにはこれしかないんだ。私がニーナやるか先輩に近づくから…だったら離れればいい。



「オレがアンタから離れなきゃいけねー原因ってイジメのせいだろ?」

「そう。私がニーナ達に近づいたからいけないの。だからバイバイ」

「ヤダ」

「どうして?私はもう嫌だ、こんなこと」

「オレが何とかしてやるから!!」



あぁ…この人もそう言うのか。



「その言葉、一番嫌い。本当にできないくせに簡単に言わないで」

「できる。オレがなんとかする」

「嘘つきは嫌い」

「じゃあ、マジでできたら離れるのはナシでいい?」

「……勝手にして」



彼から離れようと歩き出すと、頭をなでられた。



「ぜってー守るから」



信じたい…信じたいけど、裏切られるのはもうこりごりだ。



20121202

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