今、どういう状況か理解できない。
目の前にダイスキな貢広がいるのは分かる。でも‥いつもの貢広じゃないのは分かる。



「花子‥花子花子。」

「みつ‥っひろ、はっ‥!」

「花子は俺だけのモノ。俺だけの彼女。俺以外の男と一緒にいたらダメなんだよ。な？花子」

「だって、あの時は‥許可、とった」

「許可してあげたけど、やっぱり気が変わったんだよ。そんなことにも気づけないなんて‥可哀想な花子。俺が今楽にしてあげるから」



そういうと、貢広は私の首をさっきよりも強く絞めた。

苦しい‥痛い‥泣きたい‥。

私はこんなにも貢広を愛していたのに、分かってくれなかったの?伝わらなかったの?他の人の場所になんて行かないのに。



「俺‥花子を俺だけのモノにしたいからこんなことしてるんだ。‥許してな」

「こんな、こと‥しなくても‥私は、貢広‥っの、モノだよ‥!」

「ううん。それじゃあ満足しなかったんだ」



あ‥もう、ダメ。
私、死ぬんだ、ね。
でも、これで‥これで貢広が幸せになれるなら、私はこのままでいいや。

意識がなくなる前に、私の目からは涙がこぼれた。そして、聞こえたんだ。



「花子‥アイシテル。これからも、ずっと‥ずっとずっとずっとずっとアイシテル‥」