保健室で寝ていた。
周りを見渡してもハデス先生の姿は見当たらない。変わりに貢広がいた。
お留守番頼まれたのかな。



「おっ、起きた。」

「うん‥。おはよう。」

「おはよう。」



「はい、起きたらチュー!」と、貢広が向かってきた。
私は貢広の唇に軽くキスをした。少しブーイングが聞こえたけど、知りません。



「なんだよー‥。」



ふてくされている貢広を見て、なんだか可哀想になってしまった。

うつむいてるカレに「ごめんね?」と言うと、いつの間にかカレとの距離がゼロになっていた。
呼吸が苦しくなって口を開くと、舌がにゅるっと入ってきた。

私はまだ、この深いキスになれていない。息が苦しくなって、頭がクラクラして、でも気持ちがよくて。
ようやく唇にはどっちか分からない唾液が伸びた。



「右目だけじゃ足りない‥。」

「でも、そしたら私が貢広見えなくなるからヤダ。」

「そっか‥。」



愛でるように、貢広の指が右目に触れた。



「くすぐったいよ。」

「花子が俺の証だな。」

「‥じゃあ私も貢広に何かつけたい。」

「首元にキスマークでもつける?」

「見えないところが‥いい‥。」



私がそういうと、貢広はワイシャツのボタンを2個外し、右肩を出した。
私は満足して、微笑んだ。そんな私を見て、貢広が頭のをなでてくれた。

顔を近づけて、貢広の肩に深く吸い付いた。ひとつじゃ物足りなくて、3コ赤いアトをつけた。



「えへへ‥」

「満足?」

「うん‥!」



ベッドの上、二人でぎゅっと抱き合って眠りについた。
授業サボったら、みんなうるさいんだろうな‥。





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