あなたに似合う私




日付が変わる瞬間に彼におめでとう、と言いたくて、私の家に来るように誘った。そしたら彼は何か勘違いしてるようで真っ赤にして頷いてた。えっちなことはありませんよ、絶対に。
昨日作ったケーキは完璧。ろうそくの数もあっている。準備は万端だ。ピンポーンと言う音が部屋に響き、急いで玄関に向かった。


「いらっしゃい!」
「お、おおおじゃまします」
「誰もいないからゆっくりしてって」
「だだだだだれもいない…っ」
「安田が思っているような展開は絶対にありません」


びっくりした顔をしていた彼だけど、こうも言わないと後がめんどくさくなるから仕方がない。
リビングに安田を連れていく。机に並べてある料理に目を光らせている彼はとても可愛かった。
それから何気ない会話をして、私の部屋へ向かった。もうすぐで11月30日に日付が変わる。安田はソワソワしっぱなしだった。


「安田」
「はい…っ!」
「ふふ、かわいい」
「か…!?オレはカッコイイ安田様だ!!」
「はいはい」


そろそろいいかな。


「安田、おめでとう」


日付が変わる瞬間にキスをプレゼントした。

その時見た彼の笑顔に私はやられた。



安田貢広
20121130
おめでとう!

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