赤髪ちょろちょろ




なぜか今日の丸井はすっごくそわそわしている。そわそわっていうか、私の周りを何回も行き来している。そろそろ殴りたくなってきた。


「今日はブン太の誕生日じゃろ」
「え!?」


なにそれ知らない。の前にどうしてこの仁王という男は私の考えていることが分かったのだろうか。どうせ「ペテン師じゃからのー」としか…。あれ?今仁王の声が上手く重なった気が…まぁいい。


「丸井が誕生日だとして、どうして私の周りをうろちょろするの」
「…ここまでブン太が頑張ってきたのにわからんとはなぁ」
「え?もっと意味わかんない」


でもなんとなく仁王が言いたいことはわかった気がするから、丸井をちょいちょいと手招きをして呼んだ。


「名前!なんだよぃ!!」


犬かこいつは。
私はぽっけに入れていたものを手にとって丸井に渡した。


「はっぴーばーすでぇー丸井」
「おう!!おうおう!へへへへへ。見ていいか!?」


どうぞ、と一言言って、私はお手洗いに向かった。
遠くで「ゴミじゃねーかよぃ!!」とか聞こえた気がするけど、トイレ優先優先。




はぴば丸井ブン太
20120420

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