ぶーぶー




「ジローちゃん、英語教えてほしいんだけど…」
「いいよー!!」



ジローちゃんに了承を得た私はジローちゃんの近くに行った。
ノートを広げた私は、ジローちゃん先生がしゃべりだすのを待っていた。



「じゃあアルファベットからね!!」
「…まぁ、いいけど」
「A!」
「えー」
「C!」
「しー」
「E!!」
「いー…ってちょっと待って!」



どうかしたの?という顔でこちらを見てきたジローちゃん。いやいや、どうかしたのって…



「そのアルファベット、ジローちゃんがよく使うのじゃない!!」
「すっげー!名前よくわかったCー!!」
「これじゃ勉強にならないよ…」



はぁ、とため息をついた私を見て、ジローちゃんは顔を近づけた。口に空気をつめて、頬を膨らませていた。なんとなく潰したくなって、両頬を一緒に押した。
ブーという空気の抜けた音を出したジローちゃんの口が可愛くなって、つい唇を近づけてしまった。



「…名前?」
「え、あ、なんでもない!」
「なんでもなくないCー!!あ、もしかしてオレが頬っぺた膨らませたから!?名前もう一回ー!!」
「ばーか」



ぶーぶー
(頬っぺた膨らませるクセついたらどうしよう…)



芥川慈郎
20110513

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