そういうことは思ってても口にしちゃいけません

保健室で休んでいたら、安田くんが一緒に帰ろうって言ってくれたのが何だか嬉しくなっちゃって、ベッドから思いっきり起き上がった。ハデス先生にその調子だと、もう大丈夫みたいだねって言ったから、私は思いっきり頷いた。う、首痛い。

歩き始めてから5分ぐらい経った気がする。私しか全然話してないことに気づいて、少し静かにしてたら、安田くんが不思議に思って口を開いた。


「どうした?急に黙りこんで。あ、もしかしてまだ体調悪かった!?」
「ううん!違うの!…私が話してるだけで、安田くんつまらないよねって思っちゃったから」
「そんなことねーよ。苗字が色んな表情して楽しそうに話す姿見てておもしろいし」


あー…安田くんのこういうところ、私好きなんだ。しかも、夕日に照らされていてかっこいい。不意に言われた言葉にキュンとしていると、安田くんは顔を押さえてそっぽを向いていた。


「苗字、そういうことは思ってても口にしちゃいけません…」
「え!?」
「俺のことが好きとかかっこいいとか、急に言うとかずるい」


うそうそ!こっちも恥ずかしくなってきちゃったよ!
結局、2人とも顔を真っ赤にしながらギクシャクしながら帰った。


そういうことは思ってても口にしちゃいけません
(私の口バカっ!)


安田貢広
20110201

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -