あなたの声って子守歌みたい
「アヤト!」
「名前」
「また紅次郎のとこ?」
「うん」
笑顔で答えるアヤト。そんな表情させる紅次郎が羨ましい。会ったことはないけど。
少し拗ねていると、アヤトがそれに気付いたのか、後ろからギュッと抱きしめてきた。
「どうしたの?」
「名前が寂しいそうだったから」
「…アヤトが紅次郎ばっか構ってるから」
「ごめんね」
「うん」
アヤトが抱きしめているから、背中がとても暖かい。アヤトの方に顔を向けると、軽くキスしてくれた。
「ボクはずっと名前と一緒だから」
その言葉を聞いて落ち着いた私は、そのまま寝てしまった。
あなたの声って子守歌みたい
(私もずっとアヤトと一緒だよ)
色アヤト
20101212