別れよう、なんて言葉



オレにはとっても大好きな彼女がいる。
最近は、バスケはモデルの仕事が忙しくてあまり構ってあげられなかったけど、久しぶりの休みをもらって今はデート中。
相変わらず名前は可愛い。



「……涼太?」
「え、あ、何スか?」
「私の話、聞いてなかったでしょ」
「ごめんっス」



オレを見ながらプンスカ怒っている名前。そんな顔で怒っても怖くないっスよ?
久しぶりに会ったせいなのか、名前の雰囲気が違っていた。気のせいっスかね…。



「涼太。私、涼太に言わなきゃいけないことがあるの」
「いきなりどうしたんスか?」
「………他に好きな人ができたの」
「!」



頭に重いものがガツンと当たったぐらいの衝撃を受けた。
え?今なんて言ったんスか?
好きな人が、できた…?
聞き間違いっスよね?



「今でも涼太は好きだよ」
「じゃあ、なん」
「最近の涼太は忙しいでしょ。その間、私の気持ちと涼太の気持ちがすれ違っていたと思うの」



思い当たる節はいくつかあった。
でも、今からでも遅くはないんじゃないっスか?
聞きたくないっス、聞きたくないっス、聞きたくないっス…!



「だから、涼太」


別れよう、なんて言葉
(聞きたくなくて抱き締めた)



黄瀬涼太
title:378
20100901

×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -