照れかくし
「慎二!慎二!」
「何だよー名前」
「じゃーん!猫じゃらしプレゼントです!」
「え、」
名前はオレが大好きな子で、この前ようやく付き合えたばかり。彼女もオレが好きだったらしく、両思いになったのは嬉しいけど…。
何で猫扱いされなきゃいけないんだ?
「ほらー猫じゃらしだよー」
「……名前」
「何?」
「いい加減オレを猫扱いするのやめてほしいとか思ってるだけど…」
「…」
「名前…?」
急に黙りしちゃった名前。オレ、キツく言い過ぎたのかなぁとか思っていたら、彼女の口が動いた。
「だって…慎二ときちんと話そうとすると、照れちゃって……うまく喋れない、の」
「!」
「嫌だったよね…ごめん」
照れかくし
(そんな彼女が可愛くて頬にキスをした)
小金井慎二
20100831