放課後の教室
「小金井くんは何で猫に生まれなかったんだろうね」
「えっ!」
「だってこんなに猫みたいに可愛いのに勿体無い」
彼女はオレの頭を撫でながらいう。そんなのオレが知るわけないよ…!
確かに猫みたいとは言われることは多いけど、その発言は初めてだった。
「もしオレが猫だったらどうしてた?」
「飼ってるよ。こんなに愛しい猫ほっておけないもの」
彼女は天然なのかな。そんなにどきどきする言葉をいうなんてどうかしてる。あぁ、静まれオレの心臓!
「…でもやっぱり小金井くんは小金井くんでいいや」
「?」
「だって、」
放課後の教室
(こんな風にいちゃつけないもの)
小金井慎二
20100805