キミの笑顔は



最近は運が悪いみたいだ。
寝起きに足をつったり、蚊に沢山刺されたり、傘を持ってないときに雨が降るし、何もないところで思いっきり転んで足を挫くし、というか全部言ったら時間がもったいないぐらい沢山ある。



「……痛っ」
「どうかしたの!?」
「ううん…この前の怪我が痛みだしてきて…」
「ちゃんと手当てしないからだよ!保健室行こう!オレがちゃんと手当てするから」
「ありがとう……器用貧乏さん」
「うっ…それは禁句!」
「ふふっ」



その後、小金井君にきちんと手当てしてもらって、最始よりかは幾分楽になった気がした。



「どう?さっきよりかは楽になった?」
「うん」
「っていうかさ、どうしてそんなに怪我が多いの!?オレ見てられないんだけど…」
「何でだろう…私も分からないの。でも、運が悪いってことだけは分かった」
「え…それだけ?」
「……うん」



会話が続かない。ちらっと小金井君を見ると何か真剣に考え事をしていた。そんな彼にどきっとしたのは秘密。それから数分後、小金井君は口を開いた。



「オレとずっと一緒にいてよ」
「…へ?」
「オレが運が悪いなんてのを吹き飛ばしてやる!」
「…」
「ダメ……?」
「え、あ、っと、よろしく…お願いします…」
「っしゃー!」



キミの笑顔は
(私の悪い運も吹き飛ばす)



小金井慎二
20100707

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