初めてのキスはお酒の味



「名前ー…」
「……めーちゃん、いい加減離れてよ…」
「いやーだ」
「…」



とりあえず今までの状況を整理していこう。めーちゃんがお酒を持ってマスター飲みましょうよ!って言ってきて、私は明日休みだからそれに賛成して飲み始めた。
そこまではよかったんだ。
その後、めーちゃんは珍しく早くお酒がまわっちゃって酔って、ベッドに連れて行こうとしたら、急に倒れてこの状態だ。



「めーちゃん…ここで寝ちゃうと風邪ひいちゃうよ…?」
「んー…名前が看病してくれるもーん…」
「いいからベッドに行こうよ…!」
「名前がいい」



そういうと同時に、めーちゃんは子どもみたいに腰にぎゅっとしてきた。甘えん坊なめーちゃんなんて珍しい。でもこんな場面みんなに見られたくないなぁとか思ってた矢先に、ドアがガチャっと開いた。



「マ…マママママスター…!?」
「カ、カイト…」
「めーちゃんズルい!オレも混ざってもいいですか!マスター!」



寝起きのカイトだからどうせ頭が回転してないんだろうと思って、少し放置してたら騒がしくなった。その騒音で起きたのかめーちゃんがムクッと起き上がった。



「あ、めーちゃん起きた?」
「んー…起きたー…」
「じゃあベッドに」



行こうかって言おうとしたのに唇が塞がって言えなかった。私の唇を塞いだのはめーちゃんの唇って気づいたのは離れたとき。


初めてのキスはお酒の味
(顔が熱い…)



MEIKO
20100624

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