太陽のような笑顔 (1/5)


「神童、聞いたか?」

「あぁ」

「帰ってくるんだな、アイツが…」

「そうだな…」


練習中、俺はふと思い出したことがあった。昨夜、連絡をもらったことを。それはどうやら神童にも渡っていたみたい。


ついにアイツが帰ってくる。何年ぶりだろうか、かれこれ2年は会っていなかった気がする。

お互い忙しくなったということと、何より遠いことが会えない理由だった。


3日もすればまた帰ってしまうのだが、それでも会えなかった2年間を埋めるのは十分な気がした。


空を見れば真っ青に彩られている。明日の朝にはもうアイツは空を飛んでいるのだろうか、そう思った。



「楽しみ、だな…」

「変わってないといいけどな」


いつも太陽みたいにキラキラと笑うアイツの笑顔を思い浮かべて俺はふっと頬を緩ませた。


変わらないまま、あのままのアイツでいてほしい。俺は切実にそう思った―…。




陽のような笑顔



またあの笑顔が見られる幸せを、俺は噛みしめていた―…。


to be continued...



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