その一歩 (7/109)



「うわー俺たち本当に宇宙人と戦うでヤンスね」

そう不安そうに言う栗松くん。

「うー」

「なんだ、またトイレか」

「これは武者震いっす。お、俺だって雷門イレブンっす、やるっす。」

震える壁山くんに静かに笑う土門くん。


「んー。宇宙人に勝利するとなるとこれは歴史に残りますね。僕も力をお貸ししましょう」

眼鏡を光らせ不敵な笑みを浮かべる目金くん。


次々に参戦していく仲間達に苦笑いしながら話を聞いていくと、夏未さんが腕を組んで話し出した。


「待って。時間がないわね。怪我してるみんなの回復を待てるの?戦うメンバーが足りないのよ?」


その台詞で頭に浮かぶのはやっぱり、苦しそうな笑顔を浮かべる入院してしまったみんな。

みんなの苦しそうな笑顔が自然と脳裏に浮かんで思わず私は眉を寄せてしまった。



「だけど、やらなきゃ」


円堂くんはそう強い意志を持って言った。真剣な瞳で、真っ直ぐに。


円堂くんは、本気なんだ―…。

そんな目を見れば彼は本気なんだと、すぐに察することが出来た。

どんなに強い相手でも、相手が宇宙人だったとしても、彼は本気なんだ。



「そうだ、やらねばならん」


「監督!」
「校長先生」


その円堂くんの台詞に便乗するように、響木監督や校長先生がやってきた。

そして「着いてきなさい」とだけ言うと彼らは再び唾を返して歩き出した。

ここに集まったメンバーは続々と2人に着いていくべく歩き出す。


だけど、私は風丸くんに言われるまでしばらくの間動けなかったんだ…。


「どうした?朝比奈…行かないのか?」

「えっ…あ、ごめんね。行く行く」


そして私は惜しくも一歩を踏み出した―…。




その一歩

ただ、その一歩を踏み出せばよかっただけだったのに。

たったそれだけなのに、少し戸惑ってしまう私がいたんだ…。


その一歩を踏み出してしまえば、"彼ら"が遠くなってしまいそうな気がして…。


to be continued...

最初会話多いですね(^O^`)
アニメ沿いって台詞を聞き取らなきゃいけないから大変です(°∨°;)

風丸くんようやく出ましたがまだまだこんなの序の口で((
二章以降からバンバンくるんではないかと予想されます(笑)!!

2012.2.28

[bkm]

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