もう一つの不幸 (38/109)

――――――……


キャラバンが出発した後、すぐに染岡くんも入院することになった。

染岡くんとは別の病室になってしまったが、やっぱりみんなは染岡くんのことを思うと心苦しそうで。

染岡くんの前では笑顔を装っていたものの、病室に戻ればみんなの顔から笑顔は消えていた。


彼らは怪我をして離脱した。だから染岡くんの悔しいという気持ちが分かるんだろう。


何を言えばいいのか分からず複雑な想いを持ったまま幾つかの日が流れた。



そんな幾つかの日の中で私はあることを小耳に挟んでいた。


遠い地域から2人程この病院に移って来たらしい。

悪魔でも噂だが酷い怪我だそうで、比較的大きめの規模であるこの稲妻総合病院に移ってきたという。

しかも家はこの稲妻町の周辺、という噂も。ならばなぜ遠い地域で入院していたのかと疑問が浮かぶが今の私には分かるはずもない。


そのうち新しい噂が入ってくるだろうと思いあえてそれ以上は触れずにいた。



それからと言うものの、これといった大きな噂が流れることはなく、私自身も少し忘れかけていた。

そんな時のことだった。私の前に突然現れた出会いというのは…。



朝日が差し込むこの日、私はいつものようにみんなのお見舞いに行こうとしていた。

静まり返る廊下を歩き、寄りたかったところもありいつもとは違う道で病室に向かおうとした時のことだった。


突然の出会いがあるなんて知るはずもなく、私はただ無心で廊下を歩いていた。



ふと俯きがちだった顔を上げた。

そこは、ちょうどある人達の病室の前―…。




もう一つ不幸


私はその病室の札に書いてある名前を見て、大きく目を見開けた―…。



to be continued...

勘がいい方はもうお分かりじゃないでしょうか…。
随分、本当に随分前のリアルでもこのキャラと絡ませたいと言ってましたしね(笑)

ここからまたまたアドリブです!!意外と長くなっちゃうんじゃないでしょうか…、

頑張ります…!!

2012.7.30

[bkm]

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