「隊長!!」
「なまえか、帰ってたのかよい」
めんどくさそうに、やっとこちらを向いた隊長は相変わらずイケメンで思わず見とれてしまって、がつんと頭に拳骨をくらった。
「用がねぇなら大声出すなよい」
「あ、忘れてました、報告しに来たんです!」
「んな大事なこと忘れるな…」
またもや呆れたようにため息をつく隊長に私は怯むことなく淡々と報告をした。
終えると、「ご苦労様」と言って頭を優しく撫でてくれて思わず私は飛び上がりそうになった。
「隊長!今のなでなでのおかげで疲れ全部吹っ飛んだ!」
「…そりゃあ良かったな」
「ていうか、彼女が帰ったっていうのにその反応は何ですかっ、冷たすぎます!」
「俺はまだ仕事が残ってんだよい」
私は先を歩き出す隊長を追いかけたが、すぐに立ち止まってこちらを振り返った。
「今朝帰ったばっかなんだろ?部屋で寝とけ」
「でも、まだ隊長と話していたいし…」
「だから、俺はまだ仕事があるって言ってんだろい。一緒にいても無駄話はできねぇ」
頬を膨らまして上目遣いをしてみるが、効果はゼロのようで期待した反応はしてもらえなかった。
「隊長の馬鹿!」
「はいはい、さっさと部屋戻れ。夜体空いたら行ってやるから」
「え、本当ですか!絶対ですよ」
「忙しかったら行けねぇよい」
「待ってますから!」
私はそう言ってにこにこと仕事に向かう隊長を見送った。
夜来てくれるって!そうときまったらとりあえず寝るしかない。本当は帰ってから一睡も出来ていないので眠くて仕方ない。とりあえず、夕方くらいまでは寝ていいだろう。
私は隊長の姿が見えなくなると急いで部屋に戻り気が付くと眠っていた。