01//明日また会えたら
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「キラ!明日は何して遊ぼう?」
「えー…と…。僕この前、初めて出来るようになったことがあるんだけど、アスラン見てくれる?」
「いいよ。なに?」
「ハッキング」
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「キラー。……うわ。何か怖いぞその姿勢」
「あれ。サイ、いたの」
「いたよ。ほら、トールもミリアリアも」
「ホントだ。相変わらずラブラブだね〜」
「バカ!キラの正直モノ!…ね、トール?」
「いやぁ〜。キラが言うと嬉しさも増す気がするぜ」
「そう?」
「あ、それもそうね。何でだろ?」
「それって、キラが平和の象徴みたいなオーラ出してるからじゃないか?」
「分かる分かる!のほほーんとした暖色オーラっての?」
「………2人とも、僕を馬鹿にしてない?」
「ンなことないない!どうぞ明日も俺とミリィのことを褒め称えてくれ」
「調子に乗らないの!」
「った!」
「ミリアリア、嬉しそうだね」
「アてられるな、全く」
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「キラ。明日は少し外出しませんか?」
「うん、いいよ。何処に行こうか?ラクスが何が見たい?」
「私はキラと一緒ならば何処にでも。…あ、コンサート用の衣装選びに付き合って頂いても宜しいですか」
「ああ、もうすぐだもんね。勿論。でも僕、あまり詳しくないから…」
「キラが私の為に選んで下さった服ならば、どんな格好も花嫁衣裳のように幸せですわ」
「ラクスにはきっと、白が似合うね」
「キラは、どんな服でも綺麗で格好良いのでしょうね」
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「キラ!!頼む!手伝ってくれ!!」
「え?…あ?……カガリ!?」
「お前がいれば百人力なんだ!」
「勢いに任せて走り出しちゃったけど!何で僕達は追い掛け回されてるんだよ!?」
「私で無くてもいいことを後学の為とかいって閉じ込める奴らがいるからだ!」
「巻き込まないでよ〜!」
「理由は言った!お前がいると色々誤魔化せる!その実力も貸してくれ!」
「ああ、もう!いつまで付き合えば解放してくれる!?」
「明日!」
「約束だからね!!」
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「キラ、仕事の打ち合わせの時間って、取れるか?」
「構わないよ。けど、イザークとの合同の作業ってあったっけ?」
「いや、個人的に手伝って欲しいだけだ」
「分かった。じゃあ、いつにする?」
「明日でいいか?明日の…出来れば午前中だと助かる」
「了解。それじゃ、早めに来てるから、イザークの方の仕事が終わったらいつでも呼び出して」
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「キラー!」
「ディアッカ…。…僕まだ仕事中…」
「まーまー気にするな。気分転換は大事だぜ?こっち来いって」
「それでよく、軍人してるよね。一体いつ仕事してるんだ」
「容量良く立ち回るのも能力の一つ」
「遠回しなサボり宣言をする自堕落人間がここに一人」
「…とか言いつつ、キラも釣られてここに来てるじゃん」
「人の意見を聞き入れることも、立派な大人の証だから」
「なら、明日」
「これ以上僕達の仕事増やすような真似をしてくれたらどうなるか分かってるんだろうね」
「至急ご命令に従います!隊長!」
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「キラさ〜ん」
「ごめん、ちょっと待って…。…よし」
「いいですか?」
「うん。それで、何か僕に用がある?」
「対戦して下さい!」
「また?…つい3日前にも、したばかりじゃないか」
「キラさんに言われた弱点は、俺なりに直しました」
「へぇ。自信があるんだ」
「そのぐらいじゃないと、気合入りませんから」
「よし。イイ心掛け。そんなシンに免じて、相手をしてあげよう」
「ホントですか!?」
「とは言っても、今日はもう無理かな。スケジュールびっしりなんだ。…明日でいい?」
「はい!勿論!」
「じゃあ、お互いにイメージトレーニングを怠らないようにしないとね」
「オッケーです!明日こそ俺、負けませんから!」
「ん。イイ心構えだ」
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「ヤマト隊長。至急、見て貰いたいものがあるんですが」
「はい。…ん?…レイの機体のOS?」
「それと、整備と補給の最終確認を」
「分かった。…でも珍しいね。自分で出来ることは皆、自分でやってしまうのがレイなのに」
「能力のある人を頼る方が、賢明です」
「頼られるのは嬉しいし、褒め言葉なんだろうけど…かえって重いね。ミスが怖いな」
「何故ですか?」
「幻滅されたくないから」
「貴方に、そんな要素があるとは思えませんが」
「買い被りだよ。そういうことを言うから、益々ミスが怖くなる。………あ、もしかして自分で色々OS触った?」
「はい。まずいことでもありましたか?」
「いや、そんなこと無い。充分だよ。…けどこれだと…うーん…」
「何か」
「あ、いやレイに責任は無いよ。僕の方の問題。今ある道具だけじゃ、調整するのは難しいかなと」
「ならば、戻します」
「そんなの勿体無い!…そうだな…、明日まで待ってくれる?しっかり準備してくるから」
「分かりました」
「レイのOS面の能力って、滅多に見ないけど優秀だよなぁ。今度、補佐をして貰いたいぐらいだ」
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「キラ・ヤマト君」
「その呼び方、止めて貰えませんか、議長。違和感が消えない」
「ならば」
「あー!名前呼ぶのをとにかく止めて下さい!」
「どうしてだ?」
「その笑い方も止めて下さい…。…生理的なものなんで、僕にはどうしようもない」
「そうか」
「とにかく仕事はきっちりしますから!明日にまた、改めて報告します」
「明日もまた、君に会えるのだね」
「いちいち意味深に言葉を捉えないで貰えませんか…」
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「キラ!お前また勝手に!!」
「誰のせいだよ!こうでもしないとアスラン、まだ続けるだろ!」
「だからってプライベートコンピューターにハッキングするのは止せ!」
「使えるものは何でも使わせて頂きます」
「お前〜〜」
「文句があるなら、僕の進入を防ぐくらいのセキュリティーを造ればいいだろ」
「無茶言うな!」
「前から思ってたんだけど、別にプログラムメインで考えなくてもいいんじゃない?」
「は?」
「工学の能力はアスランの方が上なんだから、そういうのを見越して組み込めば」
「簡単に言うなよ…」
「ハロに自動解錠能力を付けるような無駄行為には力を入れるくせに、肝心な所はスルーですか」
「……キラ…」
「とにかく、明日まではパソコン一切を使えないようにしてあるからね」
「キ」
「また同じこと繰り返すようなら、僕にも考えがあります」
「……………」
「解除は正午12:00ぴったりに。…じゃ、また明日〜」
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「キラ。来てくれたのですね」
「勿論。とても綺麗な歌だったよ。…はいこれ。ラクスが貰った他の花束には、到底及ばないけどね」
「キラが選んでくれたというだけで、一生の思い出になりますわ」
「大袈裟だなぁ。…その衣裳も似合ってる。純白のドレスだね。一番のステージで着てくれたんだ」
「最高の衣裳ですから」
「ありがとう。選んだ甲斐があったよ」
「ふふ」
「これから何処かに寄って帰ろうか?」
「それも魅力的ですわね。…でも、私は家に帰って、皆さんで気兼ねすることのない、楽しい時間を過ごしたいと思いますわ」
「そうだね」
「皆さん全員が今日、揃うわけじゃないのが残念ですけれど…」
「大丈夫」
「…?」
「今日が駄目なら明日があるよ」
「……そうですわね」
「明日には皆で自宅に来れるよう、ちゃんと連絡しておいたしね」
「まぁ。嬉しいことですわ、キラ」
「ラクスが喜んでくれるなら。それに、皆も笑顔で過ごせる時間があるんなら」
「ええ」
「幸せな時間になるよ。明日も、きっと」
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名を呼ばれる。
振り返る。
………うん。
「また明日」