17 / 致死量はどれだけ?



「あつい…」
「言うな…、俺まで暑くなる…」
「この暑さ。僕を殺す気溶けさす気?」
「何で七五調なんだよ」
「この国の風習に乗っ取ってみましたー」
「皮肉にしか聞こえねーぞ」
「ディアッカの馬鹿。嘘つき。アスランと同類」
「大いにムカツクな、おい」
「ニホンは涼しい国だからって誘拐されてきた僕の期待も察してよ」
「先に脅したのはそっちだろ〜?涼しいところに連れてけって半目で殺意満々だったのは何処のダレ」
「暑さは時に人を狂わせる」
「頼むから大人しくしててくれ…」
「あーつーい〜。湿気でジメジメする…」



「…ったく、涼しさを求めるなら、ずっと基地の中にいれば良かっただろうが」
「だってあそこにいると仕事の山なんだもん。少しぐらいリフレッシュする時間があってもいいと思わない?」
「分からなくもねーけど、俺を巻き込むな」
「だって、道連れに出来るのはディアッカしかいなかった」
「は?」
「機械バカに仕事バカって、時に頼もしく、時に退屈だよね」
「………」
「イロイロと暑苦しかったから、彼らは置いて来ました」
「……………確かにな」
「それに、ディアッカは暑さに強そうだと思った」
「何で」
「外見的南国風味」
「………」
「暑さって、寒さ以上にどうにもならないものだからツラい…」



「そうだな………じゃあ、コレ着てみろよ」
「布?びろびろ?繋がってる?紐付き?…何かディアッカがよく来てた服に似てる…」
「ニホン文化の伝統!浴衣だ!」
「へー」
「軽いし通気性がいいから、少しは涼しいと思うぞ」
「うんうん。着てみたい!さすがマニア!」
「せめて通と言え」
「………。………?………。
…着方が分からん。何処で結ぶんだ…」







「よし、陽も暮れたし、夕涼みに行こうぜ。ついでにいいモン見せてやるよ」
「なに?」
「行ってからのお楽しみ♪」
「ケチだなぁ…」
「まぁ敢えて言うと」
「うん」

「火の玉みたいなものだな」

「は?」


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