12//死ぬほど君を愛しているよ
「なら今すぐこの世界から消えて下さい」
「こういう時、君の笑顔は最高に輝くね」
「議長」
「私に皮肉は通じないよ」
「あんな言葉、僕の前で二度と言わないで下さい」
「最初の言葉かな。それともその後の」
「……どうぞ、どちらでも」
「そうか」
どちらも、僕にとって最高に嫌いな最低の言葉にしか聞こえない。
……絶対に在り得ない、未来なのだから。
「ならば君は、これからも私の側で命を守ってくれると云うことか?」
「人の裏を読むのは貴方の得意技でしょうが、一つ間違えばただの捻くれ者ですよ」
僕が貴方を想うことも……まして貴方が僕を想うなど……、一生在り得ない。
この世界で。
この、鏡合わせの世界で。
分かり合えることなど。
きっと、……これからも。