09 / 喧嘩して笑いあってそばにいて
「アスランの能無し!ヘタレ!裏切者が!」
「んなっ」
「ついでに優柔不断の根暗機械オタク! 女の子の扱い慣れてないくせにイイカッコしいなことするからお嬢様で世間知らずのどっかの王女なんかがころっと引っ掛かるんだよ! どう責任取ってくれるんだ! オモチャ箱で遊ぶみたいな気持ちで国民巻き込んだ恋愛にしてどうすんだよ!」
後半の方が的確過ぎてヒドイなオイと思った者数人。
「ちょっとマザコン気味だけどレディーファーストでフェミニストのイザークとか、女性の扱いに(遊び)慣れてるディアッカにでも学んでから女の人口説け!」
見えない凶器が周囲を射抜く。
不本意な恨みの矛先は(ある種の)発端であるアスランに向かう。
「アスラン!!貴様のせいで!!」
「そうだぞ!さっさとキラの機嫌を取れ!」
「俺のせいなのか!? お前らがこき下ろされたのも俺のせいなのか!?」
「「お前が怒らせたからだろう」」
「な」
「早くしろアスラン・ザラ!!」
「お前はキラのストッパーであり、最も多く外す男だろうが!!」
早くしないと、キラの特技によって更に余計なことが暴露されるのは時間の問題。